振り出しのジグソーパズル

 

プデュのお別れ会やるね!と言い残し、失踪してから幾星霜……デビューを逃した練習生たちがグループを結成したり、事務所と契約したという一報が入ったりと、それぞれが新たな道に挑戦していく最中、このブログを書いていた国民プロデューサーという名のオタクは……

 

防弾少年団にハマりました。 

 

なんで???????ここにきてなんでそこ?????????

うんうんみんなの「お前また変なタイミングで音沙汰もなく沼に落ちやがって何やってんだよ推し何人いるんだこのクソ尻軽オタク」って気持ちは痛いほどよくわかるし、自分自身でも身軽すぎない?腰は重いのにねぇ〜?って暢気に思ったりするんだけど、疲弊した心に彼らがするりと入り込んできてしまったら、誰も逃れられずその一筋の光に縋り付いてしまうと思うの……。

それは春のこと。できるだけ楽がしたい女である私のもとに突如として訪れた繁忙期、そして増える残業。目の前の仕事に「お前ら全員(ピーーーー)」という皆殺しマインドで向き合いながら仕事を片付けていた当時は、緊急事態宣言が明けてはいたもののJO1も二の足を踏み今後を模索している状態で、グループ結成報告をしたOWV*1も、定期的にLINE LIVEをやってくれていた大賀*2も、大きな動きはなく夢中になれることもなかった。オタクは何かに夢中になることで満たされる生き物。ふと思い立ち、以前から顔が好きだなと思っていた人、「キムテヒョン」の6文字を検索窓に打ち込んだ。彼のことを自分の意志で検索するのは何年ぶりだろうか。表示された検索結果の中には、私の知っている幼くておぼこさの抜けないキムテヒョンはおらず、アンニュイな視線をこちらに放り投げる美しい男性がいた。なにこれ。好き。←今ここ。

 

ということでね、BTSのことをラーニングし続けてる昨今なんですけど、彼らは今年で7周年。気になる活動からランダムに見ていくのもありなんですけど、せっかくラーニングするならデビューから地道に見返して、彼らの成長や成功のプロセスを見ていった方が面白い気がするので、デビュー曲から活動を見て行こうかなと思います。それらに含めて古のK-POP懐古、自分のオタク遍歴、かつての推したちへの愛情再確認作業も挟まってくるだいぶ自己満足企画になりそうだし、完走できるか疑問ではあります。なんせ飽き性だから!しかし鉄は熱いうちに打てという言葉を座右の銘にしてる女なので見切り発車上等ってことでドーン!!!!

 

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「お前のビッグな夢は何」でおなじみのデビュー曲「No more dream」が収録されている「2 cool 4skool」は、学校3部作の1作目。その名の通り、学生生活を彷彿とさせる内容の多い音盤。「skit:Circle Room Talk」は学校のHIPHOPサークル内で自身の今までと夢について語る寸劇で、「Outro:Circle room cypher」はサークルのメンバー全員、ボーカルラインもラップをするという内容。ラップモンスターさん曰く、できるだけHIPHOP色を強めたい思いがあったらしく、ボーカルラインにもラップをやってもらったとのこと。*3一方で、「Like」はSNSで未だ繋がっている元カノをインターネットストーキングしてしまう少年の曲(オタクの根暗な解釈)。未練とプライドの狭間でいいねを押すかで苦悩するという、小さな世界で悩んでる様子が言わば学生っぽいとも言える。

 

表題曲である「No more dream」は各種サイトを見るところによると「ギャングスタラップを現代風に再解釈」した楽曲だそう。今となっては「当時珍しかったHIP HOPスタイル」と称されているんですけど、いや当時も色々おったよな……?と思ってしまうのは私が古のケイポップオタクだからですね?????

歌詞の内容としては「周囲の大人の都合の良い保身的な意見に惑わされずにお前の夢を持てよ、お前の夢は何なんだ?」というメンバー自身の経験を反映した上で書かれたもの。人生流されて生きてきた自分にとっては、真正面から「お前の夢は何だ」と聞かれたら、ヒィ!という悲鳴しか出てこないんですが、果たして……夢を持てないことは若者の意志だけの問題なのだろうか……なんて考えなくもないです。環境が整わないと夢も見れないって側面はあるんすよね……という陰キャアンサーを当時の彼らに返しておきますね!!!

正直この曲はナムジュンさんが印象泥棒だと思うんです。ジミンさんの腹筋チラ見せ(未成年の腹チラ反対!)、ブイさんのガリ勉めがね飛ばし(成功率低め)、ラストサビ前の背中蹴って走るやつ(語彙力)など、見せ場盛り沢山の曲なのに、ナムジュンさんの剃り込み頭に個性的なサングラススタイルがそれらの印象をすべてなぎ倒しにくる。2013年当時、メンバーの名前をほぼ覚えていなかったのに、サングラスの彼がラップモンスターということだけは知っていた。

  

2013年当時の私は小さな事務所からデビューしてくるグループや新人グループもチェックしていて、彼らのデビューステージももちろんリアルタイムで見ていた。他の音楽番組でも何度か見ているはずだけど、やっぱりナムジュンさんの印象が強すぎたこともあり、ジョングクさんがデビュー当時からセンターに立っていたことを認識していなかった。だから、2020年の今デビューステージを見返して驚いてしまった。デビュー当時からマンネがセンター……!!帝国の子供たち、ゼアと一緒じゃん……!!!!(迸る最弱感)

デビューステージではセンターだけでなく、「We  are bulletproof pt.2」ではキャップを使ったダンスソロまで披露していて、当時から期待されていてしかもその期待にしっかり応えることができている様子がうかがえる。プレッシャーに負けることなく、しっかりとセンターを全うしている当時高校生のジョングクさん、強すぎて眩暈がしちゃうな……。まだまだ顔も幼くて、全身が\子ども!/と叫んでいるようなジョングクさんだけど、ましてラップまでこなしてるんだから、当時から最強マンネの匂いしかしない。黄金マンネの異名に納得しかできない。

 

 

リリース当時かっけぇなぁと思って聴いていた「We are bulletproof PT.2」だけど、ふと仕事中に「そういえば、どういう内容の歌詞なのか知らないまま聞いてたな」と思いたち、業務を放棄して調べましたら(仕事して)、ユンギヒョンがどストレートにアイドルラッパーをディスってるのを目の当たりにしてPC画面の前でめちゃくちゃニヤニヤしました!!!!!マスクしてて良かった!!!!(仕事して)

매일 밤새 볼펜을 잡네 
아침 해가 뜬 뒤에 나 눈을 감네 
이중잣대와 수많은 반대 
속에서 깨부숴버린 나의 한계 
그에 반해 재수 좋게 회사에 컨택된 속칭 
노래 못 해 랩퍼를 당한 
너희에게 랩퍼라는 타이틀은 사치 

 

毎日夜中にボールペンを握ったよ
朝日が浮かんだあとに 目を閉じるよ
ダブルスタンダードと数多くの反対の中で
ぶっ壊れた俺の限界
それに対して 運良く会社にコンタクトできた俗称
歌えなくてラッパーになったあんたたちに
ラッパーというタイトルは贅沢だ

いやわかる、ユンギほんまそれな!の気持ちになった。かつての推しであるヒ…ョルさんがまさにその「歌が下手だからラッパーになった」と思われるアイドルの1人で、上達しないヒチ……さんのラップを聴きながら応援したいけど特に変わらないパフォーマンスにやきもきしていたことを思い出した。好きこそものの上手なれってのは、それは本当にそうだよな、って心底納得した事柄。

今でこそラッパーはデビュー前から経験のある実力者が自分で詞を書いて披露することが多いけど、2011年あたりまでは歌えないメンバーは取り敢えずラップでお茶を濁すっていう風潮あったもんね。それラップなんですか?みたいなパートもよくあった気がする……。ただ、ラッパー役を押しつけられたアイドルたちも「好きでラップやってんじゃねーです」って話だとは思うし、2010年~2013年の数年間だけでも韓国アイドルの環境や価値観、評価のされ方って変化してると思うので比べるのは不毛……などと言ってかつての推しを擁護しようとする元帝国ギャルなのであった(棒)。いやぁでも、この歌詞を見てミンユンギさん好きな気持ちに拍車かかっちゃったな。

 

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デビュー初日のおふざけ少年団の皆さん*4

元々パンPDがHIPHOPグループを作る為に企画されたグループなので、ラッパーラインの3人を軸としたしっかりとした土台ができていることが、デビュー当時からの楽曲面やパフォーマンス面での安心感につながっている気がする。ラッパーとしてアンダーグラウンドで活動してきたナムジュンさんとユンギさん、そしてダンサーとして地元で名を馳せていたホソクさん(詳しいことはwikipediaにビックリするほど綺麗にまとまってる)。デビュー前にある程度の経験値を持っているのはやはり強い。ナムジュンさんとユンギさんはデビュー当時から活動・制作する上での支柱だったんだなとインタビューもろもろ読んでて思いました。

ユンギさんがインタビューで語る自分のこれまでの経緯や制作に対する熱意、またバラエティ等で積極的に盛り上げようとする姿から、「デビューしたからには食らいつきたい。音楽はもちろん、それに付随することなら何だってやってやる」という強い気概を感じた。今では爺だなんだと揶揄されがちの隠居感ありますけど、当時の彼のいきり立った情熱と、まだ右も左も、自分のキャラクターさえ掴めていない他のメンバーたちの関係性がどう変化していくのか、そのプロセスを追うのがとっても楽しみであります。

また、ナムジュンさんについて印象に残っているのが、以前読んだデビュー当時のインタビューで(元記事が消えてたのでグレーです)、アイドルとかミュージシャンという肩書に拘らず自分の音楽をより多くの人に聞かせるために考えた結果、アイドルを選んだというようなことを答えていたこと。これねぇ、かつてバンヨングクも似たようなことを言ってたんですよ。自分の音楽を多くの人に聴かせる為にアイドルを選んだんだって。……なんだかナムジュンさんを見てると、たまにバンヨングクのことを重ねて、勝手に切なくなってしまう自分がいるんです。ソウルコンのアンコールでユニセフのTシャツを着て登場した男と、方や国連でスピーチをした男。……このクソデカ感情は割愛します(正解)。

 

 

どうでもいいんですけど、当時16歳ぐらいのジョングクさんに伝えたいことがあります。私もBAAAM大好きです!!!!!!!!!

 

まとめ

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屍少年団の皆さん*5

デビュー当時を振り返ってみるととても懐かしくて、彼らだけじゃなく当時活動してた他のグループに対する愛情も蘇ってきた。彼らと共演していたグループや同期を見ると、もうすでに存在していないグループもあって、7年って短いようで、長いもんなんだなぁとしみじみ感じました。*6

2013年6月・7月あたりの自分を振り返ると、C-CROWNにハマって彼らの画像で大喜利を繰り返し、BTSと同年デビューのLC9とHISTORYを見ていたにも関わらずBTSに関しては「トイス!って言いそうな人がいるらしい」ってことしか言ってないしナムジュンさんはトイス!とは言わない。8月にはBADMANのティザーを見て光の速さでBAPにハマっているので、本当尻軽オタクなところ何年経っても変わらないよね!その初動の速さは今後も大切にしていこうね!!!そしてBTS以外のグループ全部もう解体してる!おつかれ!!!!!!

No more dreamの活動の段階では、ブイさんやジンさんのキャラクター性やグループ内での位置づけというか役割があまり示されていないので(見るからにビジュアル要員であることはわかるが)、その後の活動でどのように彼らが成長していくのか追うのが楽しみです。

ということで次回は「N.O」活動期らへんのことについて書きたいと思いますけど予定は未定なので約束はしませ~ん!が、気が向いたらまた。

 

*1:ほなうさラジオの音質は酷かったけど、雰囲気めちゃくちゃ好きだった。ぶっこみの浦野さん、ツッコミの本田くん、敬語の中川くん、独特の間合いで喋る佐野くん。それぞれ個性が初回からちゃんと出てて聞いてて面白かった。ゲーム実況好きな自分としては、ああいう気の抜いたメンバー同士の会話が大好きなので、OWVの皆さん早いとこゲーム実況やってくださいね。

*2:死ぬほど癒しだった。最近買った亀のぬいぐるみや亀グッズを嬉々として紹介してくれる大賀。ペットの亀であるバースを嬉しそうに紹介してくれる大賀。ハピメリの本番前に食ってたせんべいを掲げて紹介してくれる大賀。「歌声が聴きたい」という視聴者の要望に応え、「でも恥ずかしいから後ろ向いて歌うね」なんて顔を赤くしながら歌ってみせてくれる大賀。プデュでデビューできなかったことについて「悔しい」と素直に感情を教えてくれた大賀。そして、「JO1を追い抜きたい」と密かな野心に燃える大賀。その時に感じていたことを言葉にして共有してくれて、すごく嬉しかったし、そんな大賀をとても愛しく思う。事務所に所属してこれからやっていくプロジェクトについて、私はあまり積極的には触れていないけれど、大賀が悔いなく活動できるように、笑顔でステージに立てるよう応援してます。

*3:

www.ize.co.kr

*4:@BTS_twt 2013/06/13

*5:BTS_twt 2013/8/30

*6:

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イジュンさんの肩にべったりくっついてミルと腕組んでるブイさん何者????甘え上手?????かつてサングラスキャラだったジオの横に並ぶラップモンスターさんという新旧サングラスライン、じわじわくる。そして無の顔でこちらを見つめてくるジョングクさんは人見知りの権化。(@BTS_twt 2013/6/16)